「THINK AGAIN」発想を変える、思い込みを手放す

「THINK AGAIN」アダム・グラント著・楠木健監訳。三笠書房刊。

学び続ける人の指針がここにある。著者は、ペンシルベニア大学ウォ―トン大学教授。組織心理学者。1981年生れ。同大学史上最年少の終身教授。「世界でもっとも重要なビジネス思想家50人」のうちの一人。「グーグル」「ディズニ―・ピクサー」「ゴールドマンサックス」などの一流企業や組織で講演活動コンサルテイングを行う。デビュー作「GIVE&TAKE・与える人こそ成功する時代」は31か国語で翻訳され。「ORIGINALS・誰もが人と違うことができる時代」大ベストセラーに。

一つの目標のために全力で打ち込んでいるが、それがうまく進まない時私たちは直感的に「考え直さない」ことが多い。そのかわりに倍賭けしより多くの資金や労力を投入する傾向にある。
 このパターンは「立場固定」といわれ、心理的バイアスの一つだ。
例えば、NBAのゼネラルマネージャーやコーチは新人契約に大金を注ぎ込み続け期待外れの上位指名選手をいつまでも試合に投入する。政治家は、戦う必要のなかった戦争に兵士を送り込み続ける。

 そうなる原因は、一つには埋没コストがあるが、最大の要因は経済的なものではなく心理的なものである。もう一つ大きな原因は、それは皮肉にも、私たちが成功の原動力と崇めている資質―「根性(グリット・GRIT)」だ。

 根性は情熱と忍耐の掛け合わせであり、人を長期的な目標に向かって突き動かすエンジンの一部であることは研究でも明らかになっている。ところが、再考という観点から見ると根性はマイナスの資質になりかねない。

⇒昔、水前寺清子さんの歌で「なにはなくても根性だけは、俺の自慢の一つだぜ」という歌詞(いっぽんどっこの唄)がありましたが、マイナス資質と言われてもなあ・・。

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