「最強知名度のつくり方」。売上98%減からV字逆転を実現した必勝術。
西村誠司著。エクスコムグローバル(株)代表取締役社長。KADOKAWA刊。
「イモトのWi-Fi」「にしたんクリニック」CMで話題の西村誠司マーケティング手法からです。
2021年度企業別CM好感度躍進企業トップ10の第8位に入りました。
〇著者曰く「他社と横並びで工夫がないネット通販のことを『無人島で旗を振っているのと一緒』と形容している記事を読んだことで、私にとって、マーケテイングとは『多くの人に知ってもらうこと』
『知名度を高めること』を指します。考えてみてください。知名度が低いままで好感度を議論したところであまり意味はないですよね」。
〇「ワンフレーズ・ポリティクス」という言葉をご存じでしょうか。これは、小泉純一郎首相が多用したことで知られるようになった政治手法です。「自民党をぶっ壊す」「改革なくして成長なし」まさにワンフレーズで自分の政策やメッセージを国民に届けることをこう呼びます。私たちの「知名度一点突破戦略」も考え方は同じです。
〇こぼれ話①
毎回CMに小ネタを仕込んでいます。「にしたんクリニック」のタンバリンダンス篇の郷ひろみさんに注目してください。郷さんが身に着けている指輪が数字の5なのですよ。東京・渋谷のハチ公前広場の巨大看板ぐらいでしか確認できませんが。(笑)
〇こぼれ話②
みなさんは大分県の由布院温泉をご存じでしょうか。全国屈指の人気温泉地の1つですが、観光温泉地としての歴史は古くありません。もともとは小さな旅館が十数軒あるだけのひなびた温泉街でしたが
平成に入ったころから観光地として注目を集めるようになりました。温泉街自体を変えたわけではありません。歓楽街もネオンも大型ホテルもない。目の前に広がるのは緑豊かで静かな昔ながらの農村風景です。湯布院温泉が全国区になったのは、ほかの温泉街にはないそうした特徴を「知ってもらった」からでした。⇒日本中が熱狂したバブル期には大型開発計画もあったとのことですが地元の皆さんはむしろ抵抗。あくまでも「ありのままの由布院を知ってもらうこと」で温泉街の活性化を図ろうとしました。